バランスド・アーマチュア型イヤホンの高級モデル「Westone 4」レビュー!

Westone 4

今回は、米Westoneから発売されているカナル型イヤホンの高級モデル「Westone 4」を購入してみました。コンシューマー向けのバランスド・アーマチュア方式カナル型イヤホンとしては世界で初めて3ウェイ4ドライバ(高域と中域に各1基、低域に2基)を搭載しているのが特徴で、現在Westone社のイヤホンの中ではフラグシップモデルにあたります。

筆者もポータブルオーディオのリスニング環境にはそれなりにこだわりを持っている方で、イヤホンについては下は数千円クラスから上は5万円クラスまで何本か所有していますが、そんな中でも今回のWestone 4は価格は449ドルと、オーディオマニアではない一般消費者に手が届く範囲のイヤホンとしては最も高価な部類に入ります。

というわけで、実際に購入したのは2ヶ月ほど前で、そろそろエージングも済んだところでレビューしてみたいと思いますが、音質の感じ方は同じイヤホンでも10人いれば10人とも違う感想を持つと言っても過言ではないので、あくまで一個人の主観的なレビューとして見ていただければ幸いです。


Westone 4

箱はこんな感じ。

Westone 4

箱の裏はこんな感じ。輸入品のため説明書きなどはすべて英語です。

Westone 4

箱のフタを開けてみたところ。

Westone 4

パッケージはSONYなどの同価格帯の日本メーカー製品と比べるとずいぶん簡素です。

Westone 4

付属品はハードケースのほか、交換用イヤーピース、標準プラグ変換アダプタなど。

Westone 4

取扱説明書はCD-ROM。紙でないのは不親切な気がしますが、イヤホンの説明書を読む人など滅多にいそうにないので、こちらの方がかさばらなくて良いかもしれません。

Westone 4

イヤーピースはコンプライの低反発チップやシリコン製など計10種類が付属しています。

Westone 4

ちなみに、イヤホン本体にはコンプライの低反発チップがはじめから装着されていました。

NW-A860

音質について、まず第一印象としては”極めて普通”に鳴らしてくれます。本イヤホンの特徴的な構造として、高域と中域に各1基、低域に2基のドライバを搭載していることから低域の強調が予想されますが、音のバランスはどちらかというと完全なフラット〜やや低音寄り(?)といった印象。

実際に箱から取り出してみてエージングされていない状態で最初に耳に当ててみた感想は、Ultimate Ears Triple.fi 10 PRO(レビューはこちら)などそれまで私が使っていた同価格帯クラスのイヤホンと比べて解像度は高い印象は受けるが、その割には音のヌケが悪いとでも言うのか、あまりにも音がこもっていて分離感も良いとは言い難い、シャキッとしない音。

この価格帯のイヤホンとしては、他よりも解像度が少し高いだけでそれ以外に何の面白みもなければ、あえて特筆するような音場の広さや立体感があるわけでもない、いわば”特徴がないのが特徴”とでも言うようなつまらない音で、「はたしてこのイヤホンは5万円近く出す価値のある製品だろうか」と甚だ疑問でした。

ところが、そんな疑問を抱きながら1週間ほどエージングしてみると、みるみるうちに音が変わっていくことに気づき、2ヶ月ほど使用した現在では、エージングされていない状態の上記感想の音質とはまったく違うものに大化けしてしてくれたことに非常に驚いています。

具体的には、最初に本イヤホンを耳に当ててみたときに感じた、音がこもったような感覚がきれいになくなり、長時間聴いていても疲れにくい、透明感の高い滑らかな非常に心地の良い音を鳴らしてくれ、原音に対して何も色づけしていない”良い音”を素直に再現してくれる。

一方で、低音の量や高音の伸び、音場の広さ、分離感、どれも優れているものの特筆するようなものではなく、やはり本イヤホンの特徴らしい特徴というものがありませんが、見方を変えれば”基本に忠実な音を全体的に高いレベルで作り込んでいる”ということでもある。そんな印象を持つようになりました。

音楽のジャンルは、フラットで丸みのある音の傾向からオールラウンダーであるとも言えますが、パワフルな重低音やスカッとした高音を求める人にはあまり向いておらず、ロック系サウンドが中心であれば同価格帯のイヤホンではUltimate Earsの10 PROなどより適切な選択肢が他に多数あるように思います。

フィット感については、耳の大きさによってジャストフィットする人もいれば、まったく合わず痛くて5分と付けていられない人もいるのが本イヤホンの特徴の一つでもあるため、これは実際に購入前に装着して試してみるしかありません。

総じて、定価の449ドルは妥当かと問われれば、素直に首を縦に振れないと感じる部分もありますが、全体にわたって音のバランスが良く、マルチドライバのバランスド・アーマチュア方式イヤホンにありがちな不自然さがまったくない、原音をきわめて忠実に再現してくれる優れたイヤホンであると言えます。

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