Transcendの8GB激安MP3プレイヤー!「T.sonic 320 TS8GMP320」レビュー!

買ったものレビュー (イヤホン・ヘッドホン・オーディオ) 約5分で読めます 投稿 2009/06/13 更新 2021/12/18

Transcendの8GB激安MP3プレイヤー!「T.sonic 320 TS8GMP320」レビュー!

フラッシュメモリの製造で有名な海外メーカーTranscend製のMP3プレイヤー「Transcend 8GB T.sonic 320 TS8GMP320」を購入してみました。Transcend社のフラッシュメモリ関連製品は、国内メーカーの製品と比べて価格が非常に安い割には質が高いことが評判で、不良品がほとんど存在しないと言われています。そんなTranscend社の製品であるこのMP3プレイヤーの魅力は、何と言っても価格が非常に安いことです。

このMP3プレイヤーの内蔵フラッシュメモリ容量は8GBと、一般的なMP3プレイヤーとしてはかなり大容量の部類の製品と言えるものですが、驚くことに価格は5000円を切っています。そもそも、学習用に使うMP3プレイヤーが以前から欲しいと思っていたので軽くて持ち運びに適した、倍速再生が可能なプレイヤーを探していたのですが、今回は8GBという大容量と価格の安さに惹かれてAmazonでこの製品を購入してみました。

今回購入の決め手となったポイントは、1.価格が非常に安いこと、2.大容量であること、3.曲の倍速再生ができること、です。対応フォーマットはMP3とWAVだけと少なめですが、エクスプローラからのドラッグ&ドロップで曲を転送できたり、FMラジオや簡単なボイスレコーダー機能も付いているなど、価格の割りに内容はかなり充実しています。それでは、早速レビューしていきます。

「T.sonic 320 TS8GMP320」レビュー

箱の大きさはCDケースと同じくらいで、厚さは3センチくらいです。値段が安い割には意外としっかりとした箱だったので、好感が持てました。外箱を見る限りでは、「安物」という印象を受けることは、あまりなさそうです。「8GB」とシールが貼ってあるところを見ると、4GBと2GBの製品でも共通の箱が使われているようです。

箱の裏面。パッケージ内容や仕様が細かく記載されています。対応OSは、Windows ME、2000、XP、Vista、Mac OS 10以降、Linux Kernel 2.4以降と幅広く対応しています。また、デジタルオーディオ製品としては珍しい、親切な2年保証付き(普通は1年保証のものが多い)です。ただし、バッテリーのみ別途6ヶ月保証とのことなので、使い方によっては通常の(バッテリーも含めて)一年間の保証の方が良いかもしれません。

早速、箱を開けてみました!取扱説明書や保証書、ネックストラップ、イヤホンなどが入っています。

転送ソフト(T,sonic 320 Utility)+PDFマニュアル付きCD、簡単な取扱説明書(クイック操作ガイド)、保証書、Transcend製品カタログが入っています。クイック操作ガイドと保証書は、10ヶ国語が印刷されています。日本語訳が少し不自然なところもあり、字もとても細かく読みにくいですが、このあたりはやはり安い台湾製品の特徴でしょうか。この値段ですから、仕方ないといえば仕方ないことかもしれません。

左からネックストラップ、イヤホン、本体。イヤホンは完全に「おまけ」です。上の写真を見て分かるように、プラグに金メッキも施されておらず、ほとんどおもちゃみないなものです。FMラジオを聴く程度になら使えるでしょう。

意外と使えそうなのが、付属のネックストラップ。100円均一ショップに売っている程度のものですが、作りはそれなりにしっかりしていて、首から掛けたときの長さもちょうどいいくらいの長さです。

本体には保護シールが貼られていました。表面は鏡面加工されており、キズが目立ちやすそうですが、保護シールを剥がしてみたところ、特にキズは付いていませんでした。表面はピカピカしていて、カッコイイです。

側面と裏面は、安っぽいプラスチックです。赤い点が付いているところが録音ボタン。一応、HOLD機能も付いています。

頭のキャップを外すと、USB端子が付いています。キャップはカチッとはまる感じではありませんが、普通に使っている分には外れやすいということはなく、手で外すときは外しやすい。このあたりの作りは、しっかりしています。

早速使ってみた!

早速電源を入れてみたところ、メインメニューはこんな感じ。画面は青色有機ELディスプレイです。まず、ボタンがかなり押しにくいです。一見したところ普通に押しやすそうなボタンに見えますがかなり硬く、少し力を入れて押さなければならないので、片手操作はやりにくいです。

また、電源を入れてからの立ち上がりが非常に遅い。真ん中の再生/停止ボタンを長押しすると電源が入りますが、遅いときで立ち上がりが10秒以上かかることがあります。あまりにも遅いので、最初は少し戸惑いました。使い慣れてくると、ボタンの押しにくさも相まって、イライラすることが多くなるかもしれません。この点はいただけません。

音楽再生画面。曲名のほかに、アルバム名やアーティスト名も表示されます。曲の再生中にボタンを長押しすることで、早送り・巻き戻しができます。早送り・巻き戻しのスピードは最初はゆっくりですが、長くボタンを押し続けることで速さが切り替わります。この点は、使いやすいです。

驚いたのは、音質が思ったよりもはるかに良かったこと。iPodよりもずっと良い音を出します。音量は約30段階の切り替えが可能です。最低音量は大きめですが、イコライザーで全音域の音量レベルを下げることで対処できます。

速度調整は 0.67倍、0.8倍、1倍(通常)、1.14倍、1.33倍の5段階になっています。

プレイリストを作ることも可能。

歌詞表示などもできるようです。その他、スリープモードの設定、画面輝度の設定、再生モード(リピートやランダムなど)の設定が可能です。

評価

【音質】
この価格帯のMP3プレイヤーとしては、かなり良い音を出します。付属のイヤホンではなく自分のお気に入りのまたはヘッドホンで聴くことを強くお勧めします。イコライザーも自分好みに設定できるので、ある程度音にこだわりたい人にとっても悪くない製品です。ホワイトノイズも全くと言っていいほどないので、ヘッドホンさえ良いものを使えば快適なリスニングが楽しめます。また、音楽再生モードでのAB間リピート、速度調整機能は満足しています。

【デザイン】
ディスプレイが表示される表面は、鏡面加工されていてカッコイイです。ただし、側面や裏面は黒いプラスチックで覆われており、SONYなどオーディオメーカーの製品と比べると、全体的に安っぽい感じがします。

【FMチューナー】
感度は悪くありませんが、携帯電話より少し落ちます。言語を日本語に設定しなければ受信できないという特徴があります。

【ボイスレコーダー】
感度はあまりよくなく、雑音もかなり入ります。会議や講義の録音に使用するには、あまり向いていません。ボイスメモなどの用途に適しています。

【操作性】
やはり、ボタンの押しにくさや起動に時間が掛かることがネックですが、4000円台という価格を考えれば許容範囲です。曲の検索や設定の変更などの操作は問題ありません。有機ELディスプレイは見やすく、ドット落ちもありませんでした。

【バッテリー】
充電に時間がかかる割には、バッテリーの持ちはあまりよくありません。カタログの半分程度と考えるのが正解のようです。

【転送】
ドラッグ&ドロップで曲が転送できるのがとても便利です。また、iTunesのライブラリから曲をドラッグ&ドロップで転送することもできます。欠点は、転送速度が遅いこと。USB2.0に対応しているとは思えない遅さです。付属の転送ソフトは必要なかったので、使用していません。USB端子をダイレクトに接続できるのも便利です。

最終評価

結論としては、かなりオススメです。8GBで5000円を切るという破格の価格設定だけでなく、MP3プレイヤーとして必要十分な機能はしっかりと抑えています。コストパフォーマンスは抜群で、価格を考えればかなり良い製品です。デザインも悪くありません。また、今回レビューした8GBの製品よりさらに安い4GBや2GBの製品も販売されています。

しばらく使ってみたところ、ボタンの押しにくさと起動の遅さ以外には特に不満はありませんが、欲を言えば、AACやWMAへの対応と、バッテリーの持ちがもう少し欲しかった。8GBもの容量があるのでMP3プレイヤーとして使わなくなっても、USBメモリとして重宝しそうです。

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